8月の聖句
8月の聖句
(マタイ 7:12)
「乗れば人 あるけば車 邪魔になり」という言葉がお寺に書かれてあったと、SNSでみてニヤリと苦笑いしました。車に乗っているときは歩いている人が危なっかしくて邪魔になるけれど、歩いているときは「我が物顔の車」が邪魔になるものですね。自転車でお子さんを幼稚園に送り迎えされるときもそうかもしれません。どちらの立場になるかで、見え方が違い、うれしいことや邪魔になることも違うものです。
先月の聖書の言葉は「隣人を愛しなさい」でしたが、今月は、それをさらに進めて「隣人を愛するというのは、自分がしてほしいことを、人にもすること」なんだよと言われています。「自分がしてほしくないことは、してはいけない」という否定命令ではなくて、積極的にこうしなさいよという命令・勧めになっています。そしてこれは、「求めなさい、そうすれば神様は与えてくださる」というお話のまとめに出てきますから、「神様は、そんな方なんだよ」というのが根拠です。
冒頭の川柳を考えると、「車に乗ったら歩いている人のことを、歩いている時は車を運転している人のことを考える」ということになりますね。人間関係で一般化して言うなら、「自分のやっていることや願いだけを優先させず、相手を。さらに言うと、利害が対立する人を思いやる」ことが大切という事ですね。
8月は戦争の悲しみを悼み、人間皆が持つ罪を反省し、それを超えた平和を祈り願う季節でもあります。
自分が一番ほしいものを、自分が一番苦手な人に進んで差し出すことができるでしょうか?イエス様はそれを教え、それを生き、そのように十字架で人を赦しながら死んだ方です。愛と平和をそこから学んでいきたいですね。
園長 徳弘浩隆