11月の保育主題
11月の保育主題
空が高く気持ちのよい季節になりました。園庭のキンモクセイは今年もちゃんと秋の香りを届けてくれました。カリンやザクロも今年は豊作です。落ちたカリンの実を嬉しそうに見せに来て一緒に香りを嗅ぐ~そんなこども達とのひと時に神さまの恵みに包まれている幸せを感じます。
2学期も半ばを迎え、園生活が自分の居場所となったこども達は、それぞれの中にある思いを自分らしく表現するようになっています。やりたいことを見つけて誘い合う姿、既に始まっている遊びの中へ自分から「い~れ~て!」と入っていき仲間と楽しむ姿…時にはその中で意見がぶつかり解決に悩み「先生にお助けした方がいいんじゃない?」と、緑さんともなると次の手立てを提案する姿が見られることもあります。大好きな仲間だけど、ちょっと距離をとりたい気持ち…という時もあり。また、今はこれを一人でやりたいんだ!という時もあります。こども達を見ていると、集団の中で過ごすからこそ一人ひとりの気持ちが満たされることが大切だということに行き付きます。
それぞれの持つ違いが重なった時に生まれる音色は、想像を遥かに超えた響きを奏で、心に沁み渡る感動を運んでくれます。まずは自分を大切にする、そして大切にされる経験が人としての土台を作り、置かれている場所での役割を精一杯生きる力が湧き上がってきます。この力は、誰かが引っ張り出せるものではなく、自ら湧き上がる時に最高の輝きを放ちます。こども達のことをまだ小さくて何もできない存在と決めてしまうのではなく、自分で自分の音色を奏で賜物を輝かせることが出来る存在だと信じて、共に過ごせる日々に感謝しつつ 11月も歩みたいと思います。
副園長 前田朱美子