学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

2月の聖句

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今月の

わたしは弱いときにこそ 強いからです。

(コリントⅡ 12章 10節)


 「雨降って地固まる」ということわざがありますね。「大雨が降って大変でも、その雨のおかげで地面が固まって、より良くなることもあるから。だから、人生の苦労も心配しすぎないでね。」という意味で使われると思います。

 今月の聖書の言葉は、そういう意味で多くの人に受け入れられやすいようです。「大変なことがあっても、得るものがある。成長はそこからだ」「ピンチはチャンスだ」「私も苦労した時に、乗り越え、成長させられた」と。確かにそうですね。みんな、いろんなことがある中でも、前向きにとらえて、成長されているんだなと、教えられます。

 でも私は、「不信仰なひねくれもの」の一面が心の中に潜んでいます。心の中で、彼(ひねくれものの私)はこう言います。「雨降って地固まるっていうけど、いつもそうとは限らないよ。雨降って、地面が崩れることもあるじゃん、『雨降って、地崩れる』って時もね」と。

 どんなに頑張っても這い上がれない時もある。良かれと思って一生懸命してあげても、陰口を言われ責められることもある。もうお手上げ!今日の聖書の中の手紙を書いたパウロはそういう状況でした。その時彼はどうして「弱いときにこそ強い」と言えたのでしょうか?

 彼の独り言を勝手に聞きましょう。「自分は知識や努力や実績もあるのにどうしてなんだ。激論して、自己弁護もした。でも分かってもらえない。もうダメだ!…そうだ、今まで自分は自分を誇ろうとしていた。自分にも不完全さや罪深さもある。厄介な病気もあるから一生懸命祈ったけど治らない。これは自分が傲慢にならないように、神様がくれた『とげ』なのか? 神様がこんな自分をゆるして、愛してくれるなら、それでいいか… 自分はそれを知ったから、強くなれる。ゆるして愛して、前向きにいこう」と。弱さの中で強さの根拠は、努力や、覚悟だけではなくて、神様との関係だったのです。神を愛し、人を愛して、前向きに生きていく生き方。できるようになりたいですね。そこが今月のポイント!

園長 徳弘浩隆

年主題

さあ、漕ぎだそう 奏でよう