学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

6月の聖句

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今月の

互いに愛し合いましょう。

ヨハネの手紙一 4章7節


 「互いに愛し合う」という言葉は、「互い」に自分がまず愛するということである。「互いに」と聞くと、相手が愛してくれないのであれば、「互いではない」と考えて、自分だけが損をすると考えてしまうものである。だから、相手の愛を確認してから愛そうと考えることも起こる。それでは、愛することに純粋に生きることにはならない。相手の行動を確認してということは、自分が与える前に見返りを求めているのであり、自分だけが損をしたくないという思いだからである。 ここで語られている「愛する」とは、イエス・キリストの十字架に示された神の愛に基づいて愛することである。キリストの完成した愛の中で、愛することである。自分が最後に出して完成するのではない。それでは自分が神のようになる。だから、ヨハネは「愛は、神から」と言う。愛は、神から始まり、完成しているという意味である。

 神の愛は、人間が愛に応えてくれなくとも完成している。神の愛は見返りを求めない。純粋に人間を愛し、愛で満たしてくださる。愛されていることを受け取った人間は、必然的に他者が生きるために仕える。見返りを求めず、他者が必要なものを与えるのである。そのようにして神から始まった愛はすべてを満たす。その愛に基づいて、我々親はこどもたちを愛するように造られているのである。

 互いに愛することは、相手の行動を確認してから起こるのではない。自分が損をするかもしれないと考える人は他者を愛することができない。自分自身をも真実には愛していないであろう。こどもたちも愛を与えることにおいて、成長するのであり、他者のために生きるとき、人間となっていく。神の愛が、彼らを真実の人間として形作ってくださいますように。

チャプレン 末竹十大

年主題

さあ、漕ぎだそう 奏でよう