学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

5月の聖句

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今月の

神は我々と共におられる。

マタイによる福音書 1章23節


 我々と共におられる神をヘブライ語では、インマヌエルと言う。ヘブライ語は、旧約聖書の原文の言語である。ユダヤ人が聖書の言語から現代ヘブライ語を作ったが、元々の言語としては使われていない。聖書の中でしか使われないものであり、死んだ言語と考えられている。言語が死ぬということは、生きた言語として使用されていないというだけではなく、その言語が使われている土地がないということでもある。言語は土地において生まれ、文化を反映して発展していく。文化の発展も言語としての発展もない言語は死んだ言語である。しかし、死んだ言語が神の意志を伝える言語として生きている。死んでいるはずなのに、生きている。これは、何を意味しているのであろうか。

 死んだ言語とは使用されていない言語であるが、新しい言葉が生まれない言語でもある。そのような意味では、聖書のヘブライ語は死んだ言語なのである。聖書の中で使われている以上の言葉はもはやないのだから。しかし、現実の生活の中で使用されていないとは言え、信仰の世界では使われ、魂を生かすのである。

 この限定において生きている言語が語るインマヌエルという言葉は、これを聞く耳を開かれた者には生かす力となる。共にいると言ってくださる神は、我々が不安や恐れの中にあっても乗り越えていく力をくださる。旧約聖書において、神は人間と共にいると語りかける言葉によって、信じる者に力を与えた。神の言葉は力を与える言葉、信仰の言葉、魂の言語なのである。

 こどもたちは親が共にいることによって元気を与えられるように、共にいる神によって生きる力を与えられる。彼らを導き、力づける神を知っているならば、親がいなくなってもなお、子どもたちは如何なるときも雄々しく生きて行くであろう。

チャプレン 末竹十大

年主題

さあ、漕ぎだそう 奏でよう