学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

9月の聖句

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今月の

一緒に喜んでください。

ルカによる福音書 15章6節


 「一緒に喜んでください」と呼びかける失った羊を発見した飼い主。この飼い主が神である。このように呼びかける対象は、「一緒に喜ぶ」ことができない人間である。人間は一緒に喜ぶことができない。人の喜びは妬みになり、人の不幸は喜びになる。このような人間同士が一緒に喜ぶとすれば、仲間外れを作って、仲間内で一緒に喜ぶのである。仲間にいれないことで、妬みを解消するとも言える。これが人間の罪である。

 子どもたちの間でも仲間ができる。仲間に入ることができない子ができる。神さまが同じ幼稚園に置いてくださったのに、仲間の群れがいくつもできて、仲間外れもできてしまう。「一緒に喜ぶ」ためには、同じ神さまに置かれた存在であることを知ることが大事なのに。

 今月の聖句は、イエスのたとえ「見失った羊」の中に出てくる言葉である。見失った羊を見つけて喜ぶのは飼い主。同じ飼い主の九十九匹の羊たちは荒野に残される。この世の羊飼いならば、九十九匹を残しておけば狼に襲われると心配する。ところが、このたとえにおいてはそんな心配は記されない。何故なら、見失われなかった羊たちは神の世界の中にいるからである。見失った羊はその世界から離れてしまった存在。羊を探しに出掛ける飼い主の発見した喜びは、天における喜びと記されている。

 飼い主(神)の発見の喜びは、自分を失われた羊と受け取る存在において一緒に喜ぶ心を生み出す。これが共に生きる認識である。我々も子どもたちも神から探されていることを知るとき、神の喜びを一緒に喜ぶ存在とされるであろう。

チャプレン 末竹十大

年主題

さあ、漕ぎだそう 奏でよう